3G-SDI、HD-SDI、SD-SDI、ASI、AES、RS-422に対応したマルチフォーマットルーティングスイッチャ。8Uサイズの筐体には最大で128入力128出力までのマトリクス構成が可能。周辺機器(ビデオスイッチャやマルチビューワ)とのタリー連動、ソース名称の自動追従など、システムの中核製品として活躍。
主な特長
マルチフォーマット入出力対応
ビデオ入出力基板
- MFR-16SDIA: 3G/HD/SD-SDIおよびASIに対応した16入力基板
- MFR-16SDIGB: 12G/3G-SDIに対応した16入力基板 (12G対応ポート 4系統、Gearbox 4系統)
- MFR-16SDO: 3G/HD/SD-SDIおよびASIに対応した16出力基板
- MFR-16SDOGB: 12G/3G-SDIに対応した16出力基板 (12G対応ポート 4系統、Gearbox 4系統)
オーディオ入出力基板
- MFR-16ADI:AES入力をSDIエンベデッドオーディオ出力に変換するためのAES/EBU 16系統 (32チャネル) 入力基板
- MFR-16AAI:アナログオーディオ入力をSDIエンベデッドオーディオ出力に変換するためのアナログオーディオ 16系統 (32チャネル) 入力基板
- MFR-16AAIEX:アナログオーディオ入力をAES出力に変換するためのアナログオーディオ 16系統 (32チャネル) 入力基板
- MFR-16AESI:AES 16系統 (32チャネル)入力をパススルーするための基板
- MFR-16AAOEX:AES入力を 16系統 (32チャネル) のアナログ出力に変換するための基板
- MFR-16ADAO:SDIエンベデッドオーディオ入力を8系統 (16チャネル) のAES/EBU同期オーディオに変換したり、8系統 (16チャネル) のSDIエンベデッドオーディオ 2系統分配出力をしたり、SDIエンベデッドオーディオ入力を4系統 (8チャネル) のアナログオーディオに変換するための基板
- MFR-16AESO:16系統 (32チャネル)入力のAESをパススルー出力するための基板
RS-422データ入出力基板
- MFR-16DTIO:SMPTE207Mに準拠したRS-422データ入出力基板
最大128入力 x 128出力までのマトリクス構成
入出力基板は最大8枚までの実装が可能です。これにより、最大128入力128出力のマトリクス構成が可能です。
優れた冗長性
システムの中核となるルーティングスイッチャとして、冗長化に向けた様々な技術/機能を実装しています。
冗長化機能・特長
- CPU基板のリダンダント化 (オプション):セカンダリCPU基板がプライマリ基板の動作を常に監視。各種異常が発生した場合には速やかにセカンダリ側に切り替わることで、ダウンタイムなしでの継続運用を実現。
- 電源のリダンダント化 (オプション):電源ユニットの2重化により、電源ユニットの異常または送電トラブル等にも柔軟に対応。
- ネットワークのリダンダント化 (オプション):Ethernetの2重化により、リモートコントール環境の安定運用を実現。CPUのリダンダント化により、各種インターフェースの二重化も可能です (下表参照)
- 本体の直接制御:本体前面にLEDディスプレイを搭載。各種設定やアラーム表示が可能です。
インターフェース詳細
コネクタ | 標準構成 | リダンダント CPU実装時 | |
---|---|---|---|
Ethernet | RJ-45 | 2 | 4 |
シリアル | D-sub 9ピン(オス) | 1 | 1 |
アラーム出力 | D-sub 9ピン(メス) | 1 | 1 |
ARCNET | BNC | 2 | 2 |
優れたメンテナンス性
メンテナンス性を考慮し、背面に接続されているケーブルを外すことなく、すべての基板、電源ユニットを前面から交換する事が可能です。
多彩なクロスポイント制御
通常のクロスポイント切り換え以外にも多彩なクロスポイントの制御が可能です。
- サルボ機能:
- ボタン登録型:任意のボタンに複数のクロスポイントをアサイン可能。各リモートで別々の設定が可能です。
- 本体登録型:本体側でクロスポイントを記憶し、全てのリモートで共有。複数のクロスポイントの同時切り換えが可能です。 - テイク操作:クロスポイント操作 (プリセット) 後、テイクボタンを押すことで設定したクロスポイントの変更が行われます。
- モード切替型TAKEボタン:テイク操作と通常操作 (即時実行) を切り替えながら使用可能です。
- 常時有効型TAKEボタン:常にテイク操作を行います。 - リンク機能:複数のクロスポイントをグループ化し、連動が可能です。
- レベル操作:操作対象のレベル (論理階層) を切り替えながら操作が可能です。
- チョップ機能:1つのソースボタンを押しながら別のソースボタンに対して、押す/離すを繰り返すことで、2つの入力チャネルを交互に切換えることが可能です。
- モニタアウト出力:任意のデスティネーションのソースをモニタリング専用チャネルに出力する事が可能です。
- 誤操作防止:
- インヒビット:クロスポイント、ソース、デスティネーション
- ロック:LOCK OTHER/LOCK ALL/LOCK LOCAL
マトリクス分割機能
1台のルーティングスイッチャを仮想的に分割し、任意の論理階層を構築することで、様々な運用形態に活用可能です。
利用例
- 4K/8K対応ルーティングスイッチャ:複数のクロスポイントを一括制御することで、4Kおよび8Kの信号切り替えに対応します。
- 完全独立スイッチャ:複数のマトリクス分割を行うことにより、1台の筐体で複数のルーティングスイッチャとして利用が可能です。ソースの共有を避けながら、複数の運用をしたい場合に有効です。
- V/Key連動スイッチャ:マトリクスを2分割し、VideoとKeyを連動して制御することが可能です。
- 3次元立体視対応スイッチャ:マトリクスを2分割し、ステレオカメラの左右チャネルの同時制御を行う事で、3次元立体視に対応したルーティングスイッチャが構築可能です。
- 4K/HDサイマル対応スイッチャ:4K、HDの独立運用や4K/HDの同時制御によるサイマル運用が可能です。
SNMP対応
SNMPによるリモート監視に対応。SNMP監視システムへの組み込みが可能です。電源、ファン、CPUステータスの他に、SDI信号の入出力有無、クロスポイントエラーなど、各種ステータスを監視できます。
リモートコントロールユニット
リモートコントロールユニットは、用途に合わせて複数の種類をラインナップ。接続台数は本体と合わせて最大で128台まで接続が可能です。
マトリクスの分割や操作レベルの設定により、柔軟なコントロール環境を構築可能です。ラインナップならびに詳細はリモートコントロールパネルMFR-RUシリーズのページをご確認ください。
インターフェース拡張ユニット
インターフェース拡張ユニットは、用途に合わせて2種類をラインナップ。接続台数は、本体、リモートコントロールユニットと合わせて最大で128台まで接続が可能です。
MFR-GPI:GPIユニット
- GPI制御を行うためのオプションユニット。1Uサイズ。入出力の設定がフリーアサイン可能なGPI/O(128系統)およびシリアルポート(D-sub 9ピン オス)を4ポート搭載。
MFR-TALM:タリーマネージャ
- MFR本体と周辺機器(スイッチャ、マルチビューワ等)のタリー、素材名称を集中管理するオプションユニット。1Uハーフサイズ。タリー連動システムにおいて、タリー演算を本製品が担う事により、タリー連動の高速化を実現。
MFR-RULINK:遠隔操作用中継ユニット
- 遠隔地にあるMFRシリーズを遠隔操作するためのオプションユニット。1Uハーフサイズ。本ユニットを制御側に配置することで、ネットワークを通じた遠隔制御を実現。(MFR-3000/5000/8000対応)
複数のリモートコントロールユニットの組み合わせに対応
複数のリモートコントロールユニットを組合せることで、大型のコントロールパネルとして機能させることも可能です。
組合せ例
128x128フル制御+システム設定を行う場合:
MFR-40RU x 4 + MFR-39RUA x 1
他製品とのシステム連携
MFR-5000は、朋栄製のビデオスイッチャHANABIシリーズおよびマルチビューワMVシリーズとのタリー連動が可能です。また、MFR-5000側でソースを切り換えた場合には、ビデオスイッチャやマルチビューワ側で表示するソース名称も自動的に切り換えが可能です。 TSL、HARRISのプロトコルに対応、他社製品との連携も可能です。