活用事例
株式会社ミクシィ様 車載中継システム
Dejero LivePlus映像をIVS-710HSでブレ補正
場内大型ビジョン映像や「TIPSTAR」のライブ映像素材として活用
株式会社朋栄は、株式会社ミクシィ様にDejero簡易伝送システムとビデオスタビライザーIVS-710HSを用いた車載中継システムを納入いたしました。ミクシィ様では、自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」の車載中継システムとして活用。出走する全選手の自転車から車載映像撮影を行い、場内大型ビジョン映像と共遊型スポーツベッティングサービス「TIPSTAR(ティップスター)」のライブ映像素材として利用しています。
「PIST6 Championshipライブ中継で車載映像を利用したい」が出発点
PIST6 Championship競技会場のTIPSTAR DOME CHIBA
エンターテインメントやスポーツ領域での事業成長を目指すミクシィ様は2020年から、全国43会場の競輪レースと全国5会場のオートレースの全レースをライブ中継する「共遊型スポーツベッティングサービス『TIPSTAR』」を基本無料で提供しています。競輪とオートレースは、1年365日、朝8:30~深夜23:45まで行われ、年間2万レース以上開催。このすべてのレース映像は会場から東京のデータセンターに伝送されます。
このレース映像に対し、オンライン上で選手紹介など必要なグラフィックを追加するAI自動編集を行った上で、TIPSTARを通じてユーザーにリアルタイム配信されています。さらに、データセンターから映像編集スタジオにも伝送されるレース映像を活用しながら、通称「公認TIPSTAR」と呼ばれる配信の出演者が一般ユーザーとともに予想を公開しており、ユーザーはこの予想をもとに車券を購入してネット投票「のっかりベット」できるサービスとなっています。
このTIPSTARで配信される競輪レースの1つで、千葉市が公営競技として主催している自転車トラックトーナメントがPIST6 Championship。ミクシィ様は、競技会場「TIPSTAR DOME CHIBA」の内装やフード、アートの構想・支援に参画しているほか、毎週土曜・日曜を中心に1日12レース開催されるPIST6 Championshipにおいて、車載カメラ映像を活用しながらTIPSTAR DOME CHIBA内の大型ビジョン映像制作、TIPSTAR用の映像配信を担当しています。
PIST6 Championshipで活用している車載中継システムについて、株式会社ミクシィ インフラ室映像技術グループの市野真一氏は次のように話しました。
「PIST6 Championshipの映像を制作するにあたり、車載カメラ映像を使いたいと思ったのがきっかけでしたが、自転車競技に影響しないよう小型・軽量のカメラである必要があり、安定した無線映像伝送をするために2回線以上を使えるシステムにするというハードルがありました。世界最小クラスのAndroidスマートフォンJelly2とDejero LivePlusアプリの組み合わせを採用したことにより、複数回線での映像伝送を実現できました。」
レースに影響しない世界最小のスマートフォンでDejero LivePlusアプリを使用
世界最小クラスのスマートフォンJelly2を取り付けた競技車両
PIST6 Championshipに出走する選手の車両(1レース6台出走)には、ミクシィ様が独自開発した車載マウントによりJelly2が強固に取り付けられ、レース中のオンボード映像の撮影が行われています。映像伝送にはDejero Live Plusアプリを使用しており、540p/H.264映像を10Mbpsで伝送しています。
市野氏は今回のシステム構築について次のように話しました。
「可能な限り最小遅延で伝送・高画質での映像出力できるようにすることに対し、こだわりをもって構築をすすめました。無線映像IP伝送はどうしても伝送帯域・エンコード/デコードの伝送遅延が発生してしまいますが、Dejero社のLive PlusとWayPointは他社製品に比べ伝送遅延が少なく、アップコンバート機能を備えていたことから採用することを決定しました。」
LivePlusアプリは、Dejero簡易伝送システムの特長であるSmart Blending Technologyにより、複数のネットワーク回線を束ねて映像伝送が可能。この特長を活かして、ミクシィ様では、免許不要の1.9GHz sXGPプライベートLTE回線と5GHz Wi-Fi無線LAN回線を自社で構築・運用を行っています。
Dejero LivePlusアプリを使用した車載映像イメージ。WayPointへの映像伝送は、540p/H.264で行われている。
LivePlusの車載カメラ映像は、TIPSTAR DOME CHIBA内のテレビ室でDejero Way Pointにより受信し、1080iにi/p変換およびアップコンバートしてからSDI出力しています。この映像には、競技中の激しい動きに起因するブレが含まれています。
TIPSTAR企画運営部インフラグループの鈴木丈之(ともゆき)氏は「TIPSTARを視聴するユーザーは、スマートフォンを使用していることが多いです。最高80km/hにも達する自転車競技の車載映像を、ユーザーに見やすく提供するためには、ブレ補正も重要な要素でした」と話します。ミクシィ様では、WayPointの出力映像を、朋栄ビデオスタビライザーIVS-710HSに入力してブレ補正を行い、滑らかな車載映像にしてからスイッチャー素材として利用しています。
6台の車載カメラ映像は、会場内に複数配置されている定点カメラのスイッチング映像に演出として組み合わせられ、会場内の大型ビジョン映像や、TIPSTAR用に利用されています。
- ご協力いただいた皆様の部署名、お役職は、インタビュー当時のものです。(2022年1月)
ご活用いただいている主な機材
- 簡易伝送アプリ:Dejero LivePlus
- ビデオスタビライザー:IVS-710HS
取材協力
株式会社ミクシィ様
東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア36F
WEB: mixi.co.jp
お問い合わせ
株式会社朋栄
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