PCレスでネットワークカメラ映像をモニタリング
セキュリティ用IPカメラ(ONVIF®規格対応)映像を入力し、HDMIにて分割表示可能なネットワークマルチビューワー。各カメラ映像に日時表示やタイトルを追加表示することが可能。一旦設定をしてしまえば、PCを設置することなく、店舗をはじめ、各種施設にあるIPカメラ映像をモニタリングできる。オプションで、アナログコンポジット入出力やSDI出力、アナログ音声出力を追加することが可能。アナログカメラ映像をIPカメラ映像と混在させて表示できる。
※ ONVIFは、Onvif Inc.の登録商標です。
マルチ入力、マルチ出力極まる
MV-3200で好評となったマルチ入力、マルチ出力のコンセプトをさらに進め、4Kを含めた各種フォーマットに対応すべく開発。最大68入力、8系統114ウィンドウ出力という圧倒的なスペックを誇る。各種混在入力に対応し、快適な4Kワークフローを実現するマルチビューワーとなった。もちろん、表示ウィンドウのレイアウトは出力ごとに自由に変更可能である。ラインアップには、2UサイズのMV-4200シリーズ、3UサイズのMV-4300シリーズを有し、それぞれのモデルにはSDI出力専用モデルとHDMI/SDI出力モデルがある。次世代の信号規格である12G-SDI入出力を搭載するモデルも準備している。
HD/SD/アナログ/PC混在表示
MV-1600HSの登場により、放送市場における中規模のマルチビューワー市場に対しても大きな存在感を示すこととなった。好評となった入力カードによる自由な構成が可能な点をさらに進め、より大型なシステムにも対応すべく最大32分割表示が可能なマルチビューワーの開発に着手。出力についても最大4台のディスプレイに対して別々の分割画面を表示することができるなど、徹底した多機能にこだわった。入力信号もアナログ、SD、HD、PCの混在表示に対応、これ一台で様々な映像を統合監視可能な点が好評で、放送局、ポストプロダクションといった映像制作現場から重要施設などの大型監視システムなど、現在でも数多くの現場で活躍している。
マルチビューワーの概念を変えた1台
4分割マルチビューワーといえば、画面を「田」の字に分割し表示するものが一般的である。しかし、ただ単純に分割するだけではなく、もっと違う分割方法を提供することができるのではないか、と考え、新たな4分割装置の開発に着手した。MV-40Fは2分割(水平/垂直)、3分割(水平/垂直)、4分割、さらには最大3枚の小画面をピクチャ・イン・ピクチャ表示する機能を実装、ほかに類を見ない充実した分割表示パターンを搭載することとなった。発売開始から15年以上経った今も現役製品で、累計10000台以上の出荷台数を誇る、朋栄を代表する製品である。
コストダウンにより幅広い用途で活躍
市場には16分割マルチビューワーとしていくつかの商品が存在していたが、各社ともにまだまだ高額な商品だった時代。朋栄では4分割モデルMV-40Eの技術を流用することで従来の半額程度で提供可能な製品を目指し開発。4分割ゲートアレイと16x16マトリクスの組み合わせにより、多様な表示パターンを実現したが、ゲートアレイ間の信号の受け渡しにはアナログ回路を使う必要があり、調整や追い込みに苦労した。ケーブルテレビのガイドチャネル向けから監視用にまで、幅広いシーンで使用された。
多分割モデルの誕生
4分割マルチビューワーの登場により、1台のモニタで複数の映像を同時に確認するというスタイルが定着し、さらに多くの映像を監視すべく、9分割や16分割表示への要望が高まっていった。そこで、まずは9分割マルチビューワーの開発からスタート。入力数は倍になっても製品の大きさは倍にするわけにはいかず、小型化の実現に苦労した。最終的には入力チャネル回路をハイブリッド化する方法を考案し、同サイズで完成させることができた。
「マルチビューワー」の語源は朋栄から
MV-40の登場により、複数のカメラ映像を1台のモニタで確認することができるようになった。これにより、モニタ台数の削減、監視スペースの削減が可能となり、監視スタイルを大きく変えるイノベーションを生み出した。この流れを受け、モノクロタイプだけでなく、カラーカメラに対応したモデルを求める声が急速に高まることとなった。店内に4台のカラー監視カメラを設置する銀行やコンビニエンスストアなどが増えてきたことにより、急ピッチで開発が進められた。MV-40Cの登場により、現在の監視スタイルが形作られていったといっても過言ではない。また、画面分割装置は英語では「マルチビューワー」と呼ばれるが、この言葉を業界内で初めて使用し始めたのは朋栄であり、現在では標準的に使用されている。