多機能ルーティングスイッチャーによる統合制御で、2人体制の少人数スタジオ運用を実現
株式会社 シー・ティー・ワイ
地域情報部 情報発信課 兼 エフエム担当課長
秀 健司氏
少人数運用が可能なスタジオサブシステム構築のため、多機能ルーティングスイッチャーMFR-3100EXを導入。複数の機材をオールインワンに集約し、手元で操作できる製品メリットとオンエア中の作業を最小限にする制作上の工夫により、2名体制の効率的なスタジオオペレーションを実現しました。
スタジオ運用の効率化で地域に密着した番組づくりに注力
2名運用が可能なスタジオスサブシステム
地元に密着した放送に注力されている株式会社シー・ティー・ワイ様。限られたリソースを最大限にニュース取材に活用するため、以前からスタジオの少人数運用に取り組まれていました。同社 地域情報部 情報発信課の秀 健司氏は、次のように語ります。
「もともと6~7人体制でオペレーションを行ってきましたが、システムの刷新により3人体制での運用ができていました。今回は生放送に対応できる機能を確保しつつ、2人体制での通常オペレーションを目標に掲げ、SI担当のティーブイエスネクスト様と検討を重ねました。」
ティーブイエスネクスト様からは、幅広い選択肢のなかで、既存設備との親和性や変化に対応できるシステム構築の自由度の観点からMFR-3100EXをご提案いただきました。選定について、秀氏は次のように話します。
「まず、手元で多様な操作が完結できるコンパクトな作業環境を求めていたため、オールインワンで各種機能の制御が可能な点は魅力的でした。また、弊社ではオンエア中の作業を最小限に抑えるためストレートニュースは、テロップや音声を含めた『完パケ』を編集で制作していたのですが、VTRの送出とスイッチャー操作にそれぞれ担当者が必要な点が課題でした。」
「そこでティーブイエスネクスト様のご協力のもと、本機のスイッチャーからVTRの再生を制御できる仕組みを組み込みました。これにより2人体制での運用が可能となり、災害や緊急時には1人でも生中継ができると確信し、導入を決定しました。」
本機導入後は安定した2人体制運用が確立し、想定通りリソースを地域ニュースの収集へ振り分けることができているとのことです。これ により、ニュースの割合も増加し、今後は放送枠の拡大も予定されています。
新人でも扱いやすいシンプルな操作性
MFR-3100EXがコンパクトな操作環境を実現
導入後、操作性についても高く評価いただいています。
秀氏:「スイッチャーの操作は専門知識がなくても理解しやすく、入社1~2年目の新人社員にも積極的に任せていますが、問題なく運用できています。」
さらに、意外なメリットとしてマルチビューワー(MV)機能の柔軟性も挙げられました。
秀氏:「担当者によってMVのレイアウトやソース表示を変えたいといった日常的な要望や、選挙やお祭りといったイベント時にキャスターから『中継映像をマルチで見たい』という意見が出た際でも、本機の設定変更で比較的簡単に対応できるのが助かります。」
加えて、ティーブイエスネクスト様は、本機による機器集約と配線減少が作業工数の削減につながったと話されていました。
VR技術の活用で番組制作を内製化
VRCAM-Liteで制作した高校野球関連番組
シー・ティー・ワイ様では、MFR-3100EXに加え、VRカメラシステムVRCAM-Liteも導入され、一部運用を開始されています。
秀氏:「高校野球のチーム紹介番組で利用し、これまで外部委託だったバーチャル加工を内製できました。VR設定の細かな調整にはそれなり の時間を要しましたが、使用感はかなり掴めたと思います。今後は、ニュースや天気予報にも活用の幅を広げていきたいです。」
今後もシー・ティー・ワイ様では、地域の皆様に親しまれる番組制作のため、様々な技術やシステムを積極的に活用していきたいと話されていました。
- ご協力いただいた皆様の部署名、お役職は、インタビュー当時のものです。(2025年9月)
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